日本人の死因の9割は病気
日本の医療は日々進歩し、世界一といわれていますが、日本人の死亡原因の9割は病気です。
老衰はたったの3パーセント
下のグラフは、厚生労働省が公表しているデータをグラフ化した、日本人の死亡原因を示したものです。
(出典:厚生労働省「平成22年人口動態統計月報年計(概数)の概況」)
グラフでは「その他」に分類されている他の病気を含めて計算すると、日本人の約88%が「病気」、4パーセントが「老衰」、4パーセントが「不慮の事故」、3パーセントが「自殺」です。
「不慮の事故」や「自殺」は他の死亡原因に比べて、若年層が多いことが特徴。高齢者に待ち受けている死に方は「病気」と「老衰」の2択です。
病気が治っても、また病気で苦しむ
テレビや新聞、雑誌では「肺がんの名医は山田先生」「脳梗塞の最新鋭手術ができるのは上田病院」などの医者選び・病院選びをよく特集しています。
しかし、厚生労働省「死因順位(第10位まで)別にみた年齢階級別死亡数・死亡率(人口10万対)」を見ても分かる通り、人は病気で死ぬ可能性が極めて高いのです。
肺がんを手術で治しても脳梗塞を発症し、脳梗塞を治しても心臓病を患う。この「病気→完治→病気」の繰り返しが待っています。
闘病が良き選択なのか?
多くの人が、家族に見守られながら自宅で息を引き取る、いわゆる「老衰」を望んでいます。しかし現実には、日本人の4パーセントしか老衰の可能性はありません。
また、自宅で亡くなることを望む人も多いのですが、実際には日本人の8割以上が病院、2割未満が自宅で亡くなっています。
高い医療費をかけ、長い闘病生活を遂げて長生きする方法もありますが、いずれは病気で死ぬ可能性が高く、医療に頼らず自然に最期を迎える方法も1つの手段です。